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次のような法律があり、どう規制されているのかを十分に把握しておく必要がある。
そこで、ここでは各種の規制を行なっている法律に関して、土地・建物、取引の順でみていくことにする。
まず土地に関しては、次のような規制がある。
・市街化区域と市街化調整区域一九六八年の新都市計画法の制定に際して、都市開発の無秩序な拡大を避けるため、市街化地域と市街化調整区域の線引きが行なわれた。
市街化区域は市街地を積極的に整備する区域で、規制に則って各種の建物を建てることができるが、市街化調整区域は当面の市街化を規制するもので、原則的に建物を建てることはできない。
ただ、最近の規制緩和、景気対策の必要性などから市街化調整区域にも住宅などを建設できるようにすべきだという考え方も原則的に建物を建てることができない地域だが、悪質な不動産業者のなかにはこの調整区域内の土地を、さも住宅が建てられるように見える広告で販売するケースが絶えない。
もちろんあってはならないことだ。
強くなっている。
なお、この市街化区域内の農地に関しては、固定資産税などの税金を軽くする特例が実施されてきたが、九二年から一般の宅地並みの課税が行なわれようになり、農地の住宅地への転換が進んでいる。
今後、ウルグアイウランドの実施にともなって農業の自由化が進展すれば、農地の宅地への転換にはさらに拍車がかかることになると見られる。
・国土利用計画法による監視区域制度七四年に制定された国土利用計画法は、それまで自由に売買されていた土地取引に制限を加えたもの。
これは、規制区域を設定してその区域内の取引を規制する、一定規模以上の取引は許可制とする、遊休土地で活用されない土地の利用を促進し、受け入れられない場合には収用できるなどが柱。
ただし、これまでに規制区域は設定されたことがなく、バブル期に規制区域よりゆるやかな監視区域が実施された程度。
しかし、それも現在ではほとんど撤廃されている。
・用途地域規制都道府県知事や市町村長が指定する都市計画区域内の線引きのことで、指定された地域ごとに、どのような建物が建てられるのか、どのような建物は建てられないのか、どの程度の広さの建物が建てられるのかなどが決められている。
建物に問する法律知識建物は好き勝手には建てられないどのような建物であれ、建物を建てるときにはその建築計画が建物の敷地、構造、設備、用途などの点で建築基準法やその他の関連法規に合致しているかどうか確認するため、事前に都道府県または市町村に申請を行ない、確認を受けなければならない。
自分の土地だからといって勝手に建物を建てることはできない。
その際チェックされるのは次のような点である。
・道路と敷地の関係建築基準法では建築物は幅員四m以上の道路に、二m以上面していなければならない。
道路が幅四mに満たない場合には、セットバックする必要がある。
・用途地域土地の項目でも触れたように、地域によって建てられるもの、建てられないものがある。
かつ、建てられる建物の広さも制限される。
建築面積の敷地面積に対する割合である建ぺい率と延べ床面積の敷地に対する割合である容積率が定められている。
たとえば、二〇〇㎡で、建ぺい率六〇%、容積率二〇〇%の土地があるとすれば、建築面積は一二〇㎡までで、延べ床面積の合計は四〇〇㎡までと言う事になる。
・防火・準防火地域新築する場合にはどんな建物であっても建築確認をとる必要がある増築の場合でも増築面積が10㎡以上に達する場合には、この建築確認が必要になる都市計画法では市街地の火災を防止するため、防火地域と準防火地域を定めて、建物の構造に関する規制を行なっている。
防火地域では準耐火建築物(通常の木造住宅は当てはまらない)以上の耐火性能に優れた建物に限られる。
また準防火地域では外壁と軒裏を防火構造とする建築物かそれ以上に耐火性能の高い建物でなければならない。
・建ぺい率・容積率制限・高さと斜線制限たとえば、第一種住居専用地城における建物の高さは一〇mもしくは一二m以下であることなどの高さの制限があり、斜線制限と呼ばれる規制もある。
これは、隣接する建物や道路の日照、採光、通風などを確保するためのもの。
その建物の敷地が面する道路との関係からみた規制が道路斜線、隣接地との関係からみた規制が隣地斜線、特に日照ー採光、通風が重要な住居専用地域における規制を北側斜線という。
取引に関する法律宅建業法は業界のバイブル不動産業界での取引は、もちろん通常の刑法、民法、商法の対象になり、法律違反を犯せば罰せられるのはいうまでもない。
それと同時に、この業界にはこの業界に限定した法律である宅地建物取引業法がある。
これは、一九五二年に制定されたもので、その後時代や環境の変化に合わせて、何度か改正されて今日に至っている。
まず、不動産の取引を業として行なう場合には、建設大臣か都道府県知事の免許を受けることが必要で、その上で業務を行なうに当たっては、①事務所の整備、②正しい広告の作成、③媒介契約書または代理契約書の交付、④重要事項の説明、⑤書面(通常は契約書)の交付、⑥取引主任者証、従業者証明書の携帯と提示、⑦業者の立場(売主か代理かなど)の明示などが義務づけられている。
また、取引する際には国家試験である宅地建物取引主任者の資格を有することが必要で、複数の従業日月のいる事務所では五人に一人以上の有資格者が欠かせない。
この宅地建物取引主任者になるには、国の試験に合格した上で、二年以上の実務経験をもつものか、法定講習を受けたものでなけれはならない。
不動産という業務に携わる以上、業務上の基礎知識を把握するためには、宅地建物取引主任者の資格を取得しておくのが得策。
バブル期には受験者が殺到したため、かなりの難関となった時期もあるが、最近では合格率は二〇%前後と決して簡単ではないものの、さほど難近年の新規に登録される主任者数は年間2万人強で、登録を抹消される人を差し引くと年間一万7000人から8000人程度ずつ増加している。
97年3月未現在の登録者数は60万7598人に達する。
関ともいえなくなっている。
一般的には集中的に数ヵ月間勉強すれば取得できるといわれている。
企業によっては、資格を取得すれば資格手当を付与され、毎月の給与が増えることもあるようだ。
土のほか、見逃せないのが、不動産広告に関する規制。
宅地建物取引業法でも誇大広告などは禁止されているが、その他不当景品類および不当表示法による規制、不動産の表示に関する公正競争規約による規制もある。
これらによって、不動産広告にかならず掲載すべき項目が明記されている。
たとえば、①取引形態(売主、買主、媒介など)、②免許証番号、③物件の所在地、④交通等の利便、⑤価格、⑥前面道路の状況、⑦権利(所有権か賃借権かなど)、⑧地目、⑨ローン、⑲法令に基づく制限、⑪建築許可などの許可番号などが欠かせない。
しかも、交通の便に関しては、徒歩時間の表記は八〇mを一分として換算するなどかなり細かな規制となっている。
こうした規制に反する行為があった場合には、罰則規定の対象になる。
軽い違反であれば、文書勧告などの指導にとどまるが、悪質な場合や勧告に従わない場合などには、業務停止や免許取消などの巌しい処分もある。
また、不当景品類および不当表示防止法では、不当な表示があった場合にはまず訂正広告などの適切な措置を指導し、従わない場合には二年以下の懲役または三〇〇万円以下の罰金などの刑が定められている。
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